バイクってやっぱ怖ぇ~なあって

今年のMotoGPはコロナ禍のため変則的なスケジュールになってて、同じコースで2回行うところもあって、先週末とその前週のオーストリアもその一つ。8/16に行われた1回目レースで、見てるこっちも「怖ぇ~」って思うアクシデントがありましたし、つい先日の2回目レースでもビニャーレスが走行中バイクから飛び降りてバイクがバリアに突っ込み炎上という、もう今年1年分の惨事がまとめて起こったような2レースでした。

1回目レース、レッドブルリンクの3コーナー。ほんの少し左に曲がってから進入する深い右コーナー。ここでザルコとモルビデリが接触したんですが、進入の前のほんの少しの左で接触したので、そのままザルコのバイクは滑って、モルビデリのバイクは無人のまま走行して、3コーナーで右に曲がるライダーたちを横切って、さらにコース外へと飛んでいきました。

幸い巻き添えを食らったライダーはいなかったものの、このMotoGPサイトの写真を見てもらうとまさに不幸中の幸いだなーと思わずにはいられません。私も見てましたが何度も戻してスロー再生で見てしまいました。

ロッシの目の前をその2台が横切っていったり、ロッシの前を走ってたのはビニャーレスでしたが、写真を見るとビニャーレスもザルコのバイクに当たりそうになって伏せてました。ロッシのInstagramにはそのときの映像が上がっていますが、いやー何度見ても怖い。ロッシのコメントは「みんな勝ちたい気持ちで走ってるけど、レースは危険なスポーツなんだし、勝つことよりも自分たちの安全のほうが大事だってことを忘れちゃいけない」。そしてザルコを名指しで「意図して起こしたアクシデントじゃないけど、ひどい判断ミスだった」と指摘してます。ロッシ自身も一瞬のことで「前を横切ったバイクは全然見えていなかった」とのこと。

ザルコ本人がどう思ってるのかは知るよしもありませんが、ザルコのチーム、Esponsorama Racingは、ザルコのテレメトリー情報から、「あのアクシデントのあった周回は、これまでのどの周回より遅くブレーキをかけたことが分かった」と発表しています。

結局これが事故の原因になったのかもしれませんが、ブレーキを遅めにかけるっていうのも他のライダーでもやってることだと思うので、これだけでザルコを責めるわけにもいかないかと思います。が、危なかったことには変わりないですね。

こういうなの見ちゃうとやっぱバイクって危ないよなーと思わざるを得ません。またコーナーの形状も重なって重大な事故になったのかなとも思います。あれが緩い左の次に左コーナーだったら「転倒バイクが選手を横切る」ことはないと思いますし、3コーナー手前の直線がもっと短かったらあそこまで転がらないかもしれません。

身近で形状が似ているコーナーだともてぎ90°ですが、あそこはゆるい左というのがないのでそれほど再現性はないのかもと思いますが、2015年、ケーシーストーナーが鈴鹿8耐でのクラッシュではちょうど逆ですね、ゆるい右のあとの左ヘアピンとなって、バイクがヘアピンの半ばまで転がっていきました。

筑波だとS字から1ヘアがそれに似てるかもしれません。S字の左で転倒するとそのまま1ヘアあたりまでバイクが転がっていくので、かつ前を走ってるバイクは進入のため減速しますが、転がっていくバイクは減速しないのでかなりの確率で前のバイクに追突することになります。

趣味で楽しむ範囲だと「よし、次はさらにブレーキを遅らせて・・・」とか思うことは少ないと思いますが、意図せずそれをやってしまうこともあるので(いつものブレーキングポイントを見落としたとか)、ほんと気をつけないとなーと改めて思った事故でした。

レッドブルリンクは2回目レースまでにバリアを拡張する工事を行いました。1回目と2回目の映像を見比べてみると、バリアとフェンスをイン側ギリギリまで拡張したのが分かります。

そして2回目のオーストリアのレースではビニャーレスのブレーキが熱持ちすぎて効かなくなったとのことで、210km/hからバイクを乗り捨てて滑っていったなんてこともあって、、、ほんと気をつけないとなあ。こんなの筑波の1コーナーで発生したらウォールにぶつかるしかないですからね(笑) レース出るんだったらある程度厚みのあるブレーキローター使うのが定番ですね。2,3年前にもてぎに全日本を見に行ったときに、中須賀選手/野左根選手のバイクのローターにMinimum 6.6mmって書いてあってびっくり。じゃあもともと7mm近くあるってこと??

でももてぎのようにストップ&ゴーだともしかしたらビニャーレスのようなことが起こるのかも。まああんまり力まないで、のんびり走るくらいが趣味としてはちょうどいいのかもしれません。

ちなみに上の記事でビニャーレスのオンボードカメラの映像が見られます。飛び降りるビニャーレス、そして最後スポンジバリアに激突して炎上するんですが、カメラが一部始終を撮ってるんですね。それをみて実況が「カメラ大丈夫なのか?? すごいタフなカメラだなー すごいよ」と言ってるのがすごいw そこかよっ!って思わず突っ込みたくなる。どこのメーカーかは知りませんが、確かにタフなカメラ、「200km/hでぶつかっても壊れない」というマーケティング出来そう?

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