耐久レースになぜドゥカティが出てこないのか?

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(あらかじめ言いますが、結論や理由は書いてないので。あくまで単なる感想です)

毎年この時期になると、やれ鈴鹿8耐、もて耐、Motoフェスティバルなどなど、まーようするに耐久レースの話題が上ってきます。なんで耐久などという、ライダーにもクルーにも負担の高いレースを、わざわざ暑い時期にやるんだ??とかいうのはおいといて、これが日本のバイク界隈の風物詩でもあるかなと。

一方のスプリント最高峰MotoGPでは、ドゥカティの勢いが止まりません。「勢い」なんていう一時的なものじゃないですよね? 定常的に常に上位にいる状況。昔は「直線番長」なんて言われてましたが、そんなのもうかすんでしまうくらいに連勝続きです。

んで、話を戻して耐久レース。ここにはドゥカティがいないんですよね~ いや、正確にはいることにはいるんですが、MotoGPほどの勢いはありません。今日現在の世界耐久選手権(EWC)のチームランキングでは、ヤマハ3台、ホンダ2台、スズキ1台、カワサキ2台、そしてBMWとDucatiが1台ずつ。なんだか2000年代前後のMotoGP(WGP)を見ているようなラインナップ。

鈴鹿8耐にしても全然上位に上がってきません。記憶ベースにはなりますが80年代、90年代からDucatiでエントリーしているチームはありました。そして今も毎年1,2台程度いますが、全然上位にくるなんてこともありません。

「いやいや、日本の真夏にやる8耐をドカで戦おうというのが間違ってるんじゃないの、え??」 確かに気候湿度が違いすぎるので、というのもありますが、前述のとおりEWCでもそんな上位じゃないんです。

鈴鹿8耐をDucatiで戦うチームといえば、いわば「個性を出して戦いたいよね~ 楽しみたいよね~」とみられている風すらありますし、実際私はそう見てます。

MotoGPで圧巻の上位率を誇るDucatiであれば、耐久戦でも十分戦えるんじゃないかと思ってしまいますが、まーDucatiの会社としてここに本腰を入れるのかってことなんでしょうね。

またMotoGPの車両は市販車ではないわけで、一方耐久レースは市販車がベースとなっているのもあり、Ducatiも市販車ベースだとぶっちぎり優勝とはなりにくいのかな。現に市販車ベース車両によるスーパーバイク世界選手権では、引き続きDucatiがトップではありますが、MotoGPほど「総なめ」まではいかない状況。

ところで耐久戦って準備がめちゃくちゃ大変なんですよね~ 私みたいな素人が言うセリフじゃないですが、逆に素人ですらそう思うくらいめちゃくちゃ大変。

数時間も連続で走り続けると、信じられないところが壊れたりします。タイヤもエンジンもめっちゃ消耗するし、もちろんお金もかかります。人もいっぱい必要。

私も以前経験したのでいうと、どこかが緩むとかエンジン壊れるというのは割と普通で、エアクリーナーとエンジンをつなぐゴム製ホースが、バイクの振動で劣化してぱかっと割れてしまい、空燃比がおかしくなってパワーが出なくなるとか、リアサスが沈んだまま上がってこなくなってしまうとか、ガソリン吸わなくなってしまうとか、「想定外」のトラブルでリタイヤというのを経験しました。

本格的な耐久レースならもっと様々なトラブルもあるんでしょうね。いまだに覚えてるけど、2003年、鈴鹿8耐のラスト30分くらい、トップを快走していたスズキKENZ最後のライダー交代でのピットイン後にエンジンかからなくなってしまい、再スタートできたのが終了2分前。トップ陥落どころか40位まで沈んでしまったとのこと。そのときのレポートがKENZホームページに詳細に載っています。10円程度の電装部品の不具合が招いたとのこと。実に興味深いので一読おすすめ。

話を戻しますが、まー会社なのでDucatiとしてうまみのないイベントには出るわけもないということなんでしょうね。最高峰レースでトップ圧巻してればマーケティング的にはこれほど効果の高いものもないし。私ですら「またDucati乗ってみたいよな~」と思うわけで、十分な効果が出てますよね(笑)

でもいつか「耐久でも強いDucati」というのも見てみたい。

書きながら思ったのは、BMWって逆路線だな。スーパーバイク世界選手権では名を連ねてるし、世界耐久でも入ってるし。

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