サスストロークのデータ化(M5Stack + 測距モジュール)

M5Stackで自作GPSラップタイマー&ロガーを作りましたが、M5Stackってマイコン未経験者にとってとっつきにくかった電子工作を一気に身近なものにしてくれました。M5Stackが無かったら自作GPSを作ってみようという気さえ起こらなかったかも。

当初懸念だった画面の大きさは、何度か走っているうちにむしろこの大きさがちょうどイイ!とすら思うようになってきました。スマホベースのラップタイマーを見やすいところに搭載するのも結構やっかいなんですよね。最近のスマホはどんどん大きくなってるし。

と、ベタ惚れ中のM5Stackですが、これを使ってサスストロークのデータ化をやってみました。

よく速い人と話してると「サスを縮めたままコーナーに入る」とか「サスの動きを感じて立ち上がる」とかいう話になって、でも最初のうちはサスを縮めたままというのが「んーいまいちよく分からん」という方も多いと思います。今が縮んでるのか、またどれくらい縮んでるのかというのはもう経験でしか分かりません。

以前、小型のアクションカムを付けて映像として初めて見たときにはもう感動でしたね~ なるほどーこういうふうに動いてるのかーとか、筑波だとS字から1ヘアあたりがもっとも縮むのか(私の場合)とか、いろいろ新しい発見が出来ました。技術の進化ってほんとありがたいなーと思った瞬間でした。

これをもっと手軽に出来ないものかと思って。毎回毎回アクションカムでサス動画撮るのは面倒。んで、電子工作の先輩方の知恵を借りて、M5Stack + 測距モジュールで距離をデータ化してみました。

測距モジュールというのはこの写真のように「2つの目」があるみたいな形をしているものが多くて、片方から電波を出して、もう片方で跳ね返ってきた電波を受信し、その時間差を距離(実際は電圧)にしてくれるというもの。今回使ったこちらのセンサー(シャープ GP2Y0A21YK)は,距離が近ければ近いほど高い電圧になるので、それを距離(cm)に変換して記録します。丁寧にやろうと思うと本来はコンデンサーを入れた方がいいそうなんですが、とりあえず今回はこのモジュールとM5Stackを直結し、M5Stackの機能でアナログ電圧をデジタルデータに変換します。データ化はこれで終わり。

問題はこのデータをどうやって視覚化するかですが、やっぱりここでもRaceChronoに登場してきてもらい、GPSの高度(m)の代わりにこの距離データを入れてRaceChronoにインポートし、RaceChronoでは映像に「高度」情報を出力するようにします。すると高度の代わりにサスストロークが分かるという流れ。データの映像化って結構手間なんですが、それをRaceChronoにやってもらおうという他力本願な案です(笑)

こちらが実際の映像です。左下の数値がそれ。単位がmになってますが、上で書いたとおり高度情報の代わりに出しているのでmになってますが、実際にはcmです。だいたいこれでみると7cm-14cmあたりをゆらゆらしてて、進入時ブレーキングで7,8cmあたり、立ち上がりで14cm、通常走行だと12cmあたりになってます。私もまだまだなんですが、理想でいけば進入時の縮みをそのままコーナー中も継続出来てると一番効率よく曲がれると思うのですが、ブレーキング→進入時にどうしても抜けてしまいがち。まあ多少はいいとは思うんですが、ここをいかにスムーズに持って行くか、このあたりが肝なのかなーと。

余談ですが、なんで「サスを縮めたまま曲がるといい」のかについて。フロントフォークが立つので曲がりやすくなるというのと、フロントタイヤに荷重がかかるので、よりグリップしてくれるというのがあります。ただしフロントタイヤにより多くの荷重というのは見方を変えると「破綻したときには一気に滑る」ということにもつながるので、まあどこまで律儀に「サス縮めたまま曲がる」というのを意識するのかというのはあると思います(律儀にやればやるほどリスクも高まる)。

こんな感じで手軽にサスストロークのデータ化が出来るM5Stack、今度はリアサスのデータも取れるようにして、前後視覚化してみたいと思います。こういうのって初めてそのデータを視覚的に見ると「おーすげ~!!」と感動するもんですが、あとはそれをどう走りにつなげるかというのも並行して考えないと、単に「電子工作すげー!!」という違う方向への満足で終わってしまいますね。ま、ぶっちゃけそれでもいいんですけどね(笑)

あと7cm-14cmという値はもうちょっと調整が必要で、おそらく実際にはもうちょっと長いと思うんです。10cm-20cmくらい? 電圧をcmに変換する式の係数を調整しないと。

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

コメントする