ヤマハ、ライダーの走行技量を見える化するシステム「YRFS」を開発

いまやロガーでいろんなデータが取れるので、それを「ライダーのスキルアップにつなげよう!」というもの。サーキットライダーがロガー付けて自己診断、振り返りをして次につなげていますが、言うなればそれをヤマハのライディングスクール「YRA(ヤマハ・ライディング・アカデミー)」でやってくれる、そしてインストラクターとのデータ比較も出来るというもの。いいですね~こういうアプローチ。

リリースを読む範囲ですが、GPS情報+加減速情報で絵を描き、さらにコーナーリング中の動画も撮影して、ロガーの絵と動画(写真かな?)からライディングスクールのようなフィードバックをするというものです。まさにサーキットライダーが日頃やっていること、これをライディングスクールでやってくれますというアナウンスです。

YRA(ヤマハ・ライディング・アカデミー)って、いわゆるホンダのHMSのようなもので、紹介ページには「大人のバイクレッスン」というふうに謳っています。勝手な印象ですが「大人の○○」って書いてあるとだいぶマイルドなイメージがあって(もしくは夜なイメージ?)、ビシバシやるスクールではなくてまったり感があるようで、HMSに比べると主に入門者をターゲットとしています。HMSってもう何年も通ってますという方も多くて、上級はとてつもなくレベル高いんですよ。それと比べるとYRAは免許取り立てとか、20年ぶりにバイクに乗るとかいう方にはうってつけだと思います。

そしてなぜかとても安い! 細かいスケジュールはこちらのページにありますが、車両レンタル、昼食込み、丸1日レッスンで8,000円です! なぜこんなに安い?? と思うくらい。HMSと比べると専用コースではないようで、○○駐車場とかの特設コースにはなりますが、それでもこの内容でこの価格は超オススメだと思います。

詳しいスケジュールはこちらから。関東だと大磯ロングビーチとか東京サマーランドとか、「え?そこでライディングスクール??」というところもあります。が、こういう機会でもないと大磯ロングビーチにそもそも行かないかもですね~

個人的な意見ですが、こんな仕組みをサーキット走行でもやってくれるといいんだけどなあ。筑波サーキットではアドバイザーさんがいるので、プラス料金でアドバイザーからロガーデータをもとにレッスン受けられますとかいうのがあれば、やる人も多いのでは? 特にサーキットデビューのファミリーL枠とか(もちろんB枠とかでもあればいいんでしょうが、求められるものも高くなるので、フィードバックも難しくなるかなと)。

私も最初L枠で走ったときはやっぱりなにも分からなくて。どのへんでどのくらいのブレーキをかけるのか? コーナーの基本ってアウトインアウトだよね??とか自分なりに考えて走るわけですが、1分25秒とかのタイムしかでなくて、思いっきり手前でブレーキかけてたり、もったいないライン取りとかしてたわけです。それを第三者に、データに基づいて説明されると納得しますよね。今後国内のライダー人口は減っていくので(残念だけどそういう傾向にありますよね)、「サーキットで走ってみたい」と思う人たちを少しでも後押してくれるようなサービスがもっともっと必要かなと。一般人が全く余計なお世話なのは百も承知ですが、つい考えてしまいます。

時代はEV、コネクテッドカーに移ろうとしていることもあり、標準でいろんなセンサー付いてるので、むしろメーカーとしても各種センサーをバイクの挙動へ反映するだけではなく、「ライダーの技量アップ」とか「安全運転」とかいう付加価値をメーカーオプションサービスとして出してくれるといいんだけど、とか思います。

この手の取り組みが先行しているのがトラック業界。圧倒的に運転してる時間が多いトラック業界では「ドライバーの安全管理」「車両メンテナンスの効率化」にITが活かされています。古くはタコグラフでしたが、最近はそれのIT版が主流になりつつあるようです(特にヨーロッパ)。なんか「見られてる感」があって若干気持ち悪い感じはありますが(笑)、トラック業界では気持ち悪さより安全のほうが優先度高いでしょうから、「取り組み」という観点では先行してます。

タコグラフのサンプル(矢崎エナジーシステム株式会社より)

個人的には「利用出来る技術は利用すべし」という考えなので、データをもとにいろんなサービスが受けられるんだったらやっぱ利用したいよね、と考えてます。「いつどこにいた」とかが丸裸にされるのはさすがに困りますが(浮気調査かよ)、プライバシーの問題はこれに限った話じゃないので。

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