ライディングスクールに通うと本当に上手くなれるのか?
これ、気になるところだと思いますが、結論から言えば「本当に上手くなれます」。断言できます。ただし上手くなれる幅とか量は人によってさまざまですし、なんといっても結局は「上手くなりたい!!」と思い続けるモチベーションが最も重要だったりします(自分に言い聞かせる意味も含めてw)。
スクールにより様子も異なるし、合う合わないもあるので、私が勝手に「どこがオススメ」とかいうのも難しいので、私自身どうやって来たかということを書きたいと思います。
HMS(Honda Motorcyclist School)
ホンダが運営しているスクールです。関東だと埼玉に2カ所(和光、桶川スポーツランドの近く)と、ツインリンクもてぎで行われています。だいたい1日で15,000円くらいで、初級から上級まであります。お昼ご飯付き。
特徴的なのは、バイクを貸し出してくれるという点。自分のバイクだとコケそうでチャレンジ出来なかったこと(どの辺まで倒せるんだろう?とか)を、心置きなくチャレンジ出来るので、限界を知るにはもってこいです。バイクも250ccからCB1300まであります。
全体的な傾向としては、ジムカーナのような低中速中心。上限速度もそれほど速くないし、プロテクターは貸してくれるし、バイクも貸してくれます。私はこれまで数回参加しましたが、私が参加した回だと常連が20-30%くらい? あとは一人で参加している方が多かったので、まず最初のスクールとしても参加しやすいと思います。
最近混んでる様子です。私が行ってたころ(10年前くらい)は埼玉はいっぱいでももてぎだったら取れたんだけど、今見るともてぎでもいっぱいですね。直前でキャンセルする人もいると思うので、気になったら一度お問い合わせしたり、キャンセル待ちリストに入ってみて下さい。
RA TOKYO(ライディングアカデミー東京)
HMSはそれはそれでいいんですが、もうちょっと「サーキット寄り」のことにチャレンジしたい~!と思って参加したのがこちら。回によってクローズドコースだったり、サーキット(トミンモーターランドや袖ヶ浦フォレストレースウェイが多いです)でのセッションもあり、吸収できる幅がとても広いです。なので通ってても飽きないです。
講師は校長の佐川健太郎さん。様々なバイクのレビューや記事を書かれていますが、参加人数に応じて時々ヘルプの方が入ります。佐川さんはとても親しみやすい方で、また「ヘルプの方」とさらっと書きましたが、筑波選手権で常に上位にいるような方なので、私も習いたいくらい(笑)
私はもう何年も参加していないので様子は変わっているかもしれませんが、私が通っていた頃はだいたい常連50-60%でした。最初1回2回はちょっと入りづらいかもしれませんが、校長がいろいろ気を遣ってくれるので慣れると思います。
ここが面白いのは、毎回異なるテーマで講習してくれるところ。「今日はブレーキ」「今日は新入」「今日はフォーム」などと変わっていき、一通り受けると全体のレベルアップになっているというもの。飽きないです。
価格はセッションによって10,000円~20,000円程度。お昼ご飯無し。
警視庁 二輪車交通安全教室
前述のはどちらも手厚いスクールなのですが、いかんせん「高い」です。ざっくり1回1万円と考えても、月に2回いくとそれだけで2万円+交通費となってしまい、なかなか出費があります。
で、こちらはなんと参加費200円!安い!(私が行ってた頃は100円でしたが、それでも十分安い)。警視庁が主催の講習会になります。会場によって「安全教室」とか「グッドライダーミーティング」とかいろいろあって、小学校でよく見た「交通安全教室」を連想させる名前となっていますが、実態は白バイがよくやってるような「ジムカーナ練習」をみんなでやろう、という感じ。
教室は大きく前半後半に分かれていて、前半はもろ教室な流れ。「きちんとブレーキかけましょう」とか「スラロームはこう進む」「一旦停止ではしっかりとまって」「左右しっかり見て」というセッション。
そして、おそらくほとんどの方の興味は、後半のコース全体を使ったジムカーナの時間だと思います。自己申告でレベルに分かれて、先頭が白バイ、で、試験場の中をくねくね回るというもの。白バイって当たり前ですが上手くて(笑)、試験場の路面ってサーキットと比べると「下の下」くらいだと思うのですが、そんなスリッピーな路面でもなにも動じず進んでいきます。そこを付いていくだけでも結構な練習になります。
先の2つのスクールは速く走るテクニックを積極的に教えてくれるという物に対し、こちらはその性質上そういうのはあまり教えてくれないので、自分なりに「今日はブレーキングを練習しよう」とか「スラロームのライン取りを気をつけよう」とかいう意識を持って挑むとこんなコストパフォーマンスのよいスクールはないと思います。言い換えれば、「200円払ってクローズドコースでいろいろ試せる教室」とも言えるでしょう。
いちお補足ですが、警官や白バイがうようよいるところでの講習会なので、くれぐれも違法改造車で行ったりしないようにw
お昼ご飯無し。私は府中の免許センターのに何度か行きましたが、免許センターの食堂で食べてました。あらかじめコンビニ飯を買って食べてる方も多かったです。
もてぎレーシングスクール
最後は、超本格的なスクール。サーキットで行われ、サーキットを速く走るためのスクールです。
もてぎレーシングスクールには何種類かあります。ビギナー、ライト、そして何も付いていない無印のもの(確か去年はレディースだかガールズだかいうのがあったと思いますが、今見ると無いですね)。
下の絵にある「ライディングクラブ」というのはまたちょっと趣向が異なるので、ここでは割愛します(バイクを好きになろう!サーキットも走ってみよう!という趣向なので、スキル向上という意味ではあまりオススメしない)。
オススメは何も付いていない「もてぎレーシングスクール」というもの。ビギナーやライトはどちらかというともてぎ本コースの練習走行に、プロライダーが混じって一緒に走ってるというイメージに近いです。つまりよほど自分で「なにか得てやろう」という意気込みがないと、単なる練習走行と同じ経験値しかたまりません。それでもプロライダーのラインを参考にしたり、ランチでは同じテーブルで食べられたりするので、身近に感じられると思います。
なにも付いていない「もてぎレーシングスクール」では、みっちり指導してくれます。4セッションあって、どれも必ず2周くらい後ろについて走ってくれ、走行後はライディングフォームやライン取りの指摘が入ります(特に厳しい指摘が来るのがカズートこと坂田和人さん)。
チーム分けや講師割り当ては事務局によって適切なところに割り当てられますので、あまりタイムが出ていなくても心配いりません。私も何度か参加してますが、250ccの参加も多く(約半数は250cc)、いろんなレベルの方々にうってつけだと思います。
1チームだいたい4~5名。そこに坂田さんとか関口太郎さんとかが付いてフォームやラインを見てくれるので、それは効果が高いのもうなずけると思います。
難点は、、、、高い。これに尽きます。でもよくよく見ると、参加費の4割くらいはサーキット走行費なんですよね。「もてぎレーシングスクール」の場合は36,800円しますが、30分x4本付いてくるのでそれだけで15,000円くらいします。あとランチも付いてきます。まあそれでも2万円くらいは多く払うわけですが、そこは受講代ということで。
お昼ご飯あり。結構ボリュームもあります。講師と一緒のテーブルで食べるので、いろいろ聞けますよ。
資金があれば有料スクールにガンガン通ってレベルアップ出来ると思いますが、そういう恵まれた環境にある方は少ないと思うので、警視庁のものとか、あとは自分でサーキットライセンス取って通ってという、地道な練習も効果的です。
そして最後はやっぱレース参加でしょうか。バイクに限った話ではありませんが、「100回の練習より1回の本番」とはよく言うもので、やっぱ本番で得られる経験、そして本番へ向かうための準備や練習は、結果的に自分をレベルアップさせてくれます。レース参加はいろいろクリアしないといけない条件も多いですが(サポートしてくれる仲間見つけないといけないとか)、元GPライダー青木拓磨さんプロデュースのLet’sレン耐みたいに敷居の低いも低いのもあります。バイクはレンタル、小さめのサーキット、参加費も1人1万円ちょっと、なんならツナギレンタルサービスもあり(有料)、それでも十分いい経験になると思うので、そういうのも検討しつつライディングスキルをアップさせていきましょう!(自分に言い聞かせるのも含めて!)
やっぱ最後はモチベーションです!