自分でバイクをメンテするメリット・デメリット
私も最初は全く全然なんにも自分でメンテナンスしていませんでした。オイル交換でさえショップにお願いしていました。ですが最近では出来る範囲で自分でメンテナンスするようにしています。
自分でメンテナンスしないというのももちろんメリットあって、例えばオイル交換だったら、廃油の処理、余った新品オイルの保管、そもそもオイル交換にかかる時間の短縮などいろいろあると思います。お店にお願いすればこのへんの一切合切を「お金」で解決できます。
一方、サーキット走行の回数がだんだん増えてくると、メンテナンス回数も増えてくるし、店に持っていくほどでもないメンテナンス(ワイヤリングとか)も増えてくるし、いちいちショップへ持っていくのが面倒になるのと、そもそも公道が乗れない仕様になってたりする場合もあるので、だったら自分でやったほうが手っ取り早い、という流れ。
オイル交換に限らず、メンテナンスは、もし出来るんだったら自分でやったほうが絶対いいです。バイクをよりよく知ることができます。ざっくりレベル分けすると
- レベル1
サーキット走行で最初に始めるメンテナンスは、保安部品の脱着だと思います(特に自走時)。道具も少なくて済むのでこれは最低限やりましょう。 - レベル2
次は好みによって、マフラー、ステップ、計器取付(ロガー、カメラ)、サス周り(突き出し量変更、イニシャルスプリングの調整)とかでしょうか。 - レベル3
レベル2が済むと、タイヤ、ブレーキ、チェーン周りでしょうか。私やホイール脱着は自分でやりますが、タイヤ交換はお店にお願いしています。このへんから工具も一通り揃える必要ありますし、トルクレンチも必須になるレベルです。 - レベル4
最後がエンジン、フレーム周り(スイングアームとかステムベアリング交換とか)という流れかなと思います。このへんは完全にお店任せ。各パーツの重量も出てくるので、そもそも一人だと出来ないし、数時間で終わらないので作業中車両を保管するための車庫も必要でしょう。あと特殊作業(ボルトの穴あけ、ワンオフパーツ製作)もショップにお願いしています。
レベル感はざっくりなのであくまで参考例になります。
こうやって経験を積んでいくことで、自分でやったほうが安心感が増すというのもあります(最初は不安しかないですが)。自分でやることで「絶対にトラブルが出ては困る」部分の対応を念入りにやることにつながります。例えばブレーキキャリパー周り。今でも時々見かけるのが「パット抜け」。走行中にブレーキパットが抜けてなくなっちゃうんです。「そんなことさすがにあるわけないでしょ??」と思うかもしれませんが、ごく身近でも発生しています。これ、フロントで起こった日には相当致命的。パットピンが抜けないように増し締め、ワイヤリングなどを自ら行うことで、より安心感が増します。
ワイヤリングは視覚的にも「抜けてないよ・緩んでないよ」と確認することが出来るので簡単・安心です。
あと、整備していくことで、普段気にならなかったようなことを知ったり、気づいたりすることがあります。例えばオイルフィルターの締め付けトルクって相当ゆるい(工具使わず手で締め込むだけ。通称手ルクレンチ)とか、フロントのブレーキローターがかちかち言ったり、ほんの少しガタがあるのって正常なんだっけ?とか(これってフローティングローターだと構造上そうなります)。バイクをより良く知ることが出来ます。
ブレーキ周りでは、最初は手を出すのは怖いし、正直言うと「危険」です。走れなくなるのはまだしも、止まれなくなるのは大事故につながるので、順番は最後でいいと思います。私もブレーキパットを交換した後は、自らのバイク整備能力にいまいち自信を持てなくて、今でも走り始めはおそるおそる走ったりします(笑)
整備は工具一式揃える費用、その保管場所、メンテナンスを行う場所(集合住宅だとやりづらいですね)などいろいろあるのは重々承知していますので、絶対やらないといけないというものではなく、でも各条件的にクリア出来るのであれば絶対にやったほうがいいです。オススメします!
工具選びはこちらを参考にしてください。
初めてのバイク工具選び