バイクのスノータイヤはどれくらい効果あるのか

↑ダンロップのスノータイヤ D502

新年早々、北陸地方では大雪に見舞われ、北陸道で車が1000台近く立ち往生してるとか、サンダーバードが止まってるとかでいろいろ影響が出てるようです。私は北陸出身なのでいちお実家に連絡してみたら、もうどうにもならないというところまでは行ってないですが、ここ数年では相当大きな降雪とのこと。

雪国出身の方なら分かると思いますが、雪の量を表すのに「屋根の雪を下ろさないといけない」というのが一つの目安になってて、今回のはまさにこれに相当するくらい。やらないと家が潰れることはめったに無いですが(でもたまにある)、雪の重みでふすまが開かなくなってしまうんですよね~

それはさておき、雪の中バイクの走行って出来るのか? という話。

自分の経験から言うと「雪の程度」ですね。

5cmくらいの雪だったら「滑ってたのし~」というのを満喫できるレベル。オンロードのビックバイクだと全然ダメですが、オフロードのブロックタイヤなら十分意味あります。マックスターンもめちゃくちゃ簡単にできる(笑) もちろん止まりにくいので運転は十分気をつける必要はありますが。

15cmくらいの積雪になると「除雪車」が主要な道路を除雪してくれるので、雪の量で言えば5cmくらいのときとあまり変わりません。ただやっかいなのは除雪しても完全に雪が無くなるわけではなくて、一部残ってて、その上を車が通ることによって踏み固められ、めちゃくちゃ滑るブロックみたいなのが出来あがるんですよね。これが難関。とにかく滑ります。それを避けながら運転する感じ。

ニュースで映る映像はたいてい高速道路だと思いますが、高速道路の除雪はもう最高レベルであって、一般道はあんな綺麗に除雪されてません。ぼこぼこです。でもそれでも除雪してないよりは十分走れますが、バイクだと相当厳しくなります。

さらに積もって、一晩で30-50cmくらい積もり始めるともうどうにもなりません。というのも、道路は除雪車がどけてくれるのでなんとかなりますが,どけた端からどんどん新雪がたまっていくし、そもそもどけてないところは完全新雪という状態。子供にとっては楽しいんですけどね、新雪って。でも新雪って走りにくいだけじゃなくて「くっつきやすい」ので、タイヤ自体にくっ付いたり、タイヤとフォークの間とかフェンダーの間に挟まって、タイヤが回らなくなってしまうんです。こうなるともう完全にお手上げ。バイクを置いて歩いて移動することになります。

バイクにもスノータイヤがあります。Webikeにはスノータイヤカテゴリがありますね。20年ほど前、実家にいたときもそうでしたが、スノータイヤは主にカブ向けとなってます。

今売ってるか分かりませんが、昔はバイクのスパイクタイヤもあったなあ。

あとバイクタイヤのチェーンもあります。これもWebikeにタイヤチェーンカテゴリがあります。

それらって雪道で効果あるのか???

私見と、うちのオヤジインプレになりますが、まずチェーンはダメとのこと(うちのオヤジ談)。実物見てもらうと分かるのですが、細いんですよ。なのですぐに切れてしまったそうです。私は乗ったこと無いですが、実物見ると確かに細かった。これだとちょっとテンションかかったり、アスファルト出てるところ走ったりすると切れるだろうなってくらい細かったな。

じゃあスノータイヤはどうか? これも私見かなり入りますが、結構微妙です。車の場合はスノータイヤに変えることで雪を噛むようになるので、加速も出来るし、ブレーキも効くようになるから制動距離が短くなります。

でもバイクの場合は、普通タイヤで雪を噛まなくなっても、降りてアクセル空ければだいたい進むし、止まるときもそもそもそんなにスピード出さないので、すぐ止まるんです。

雪道で最も気をつける点、それは「コケないこと」。もうこれに尽きます。雪道をバイクで乗るととにかくコケるんですよ。条件悪いと1分に1回くらいコケるとかいうレベル。なのでそもそもスピード出さないのですぐ止まれるんです。

あとカブ用のタイヤってそもそも細いから(70/100とか80/100とか)、そんなところに雪対策の溝を掘ってもたかがしれてます。逆にこの細さのおかげで普通タイヤでも割と雪を噛みやすいというのもあったりします。

オフロード、MX用のブロックタイヤならだいぶ効果あると思いますが、こっちはコケたときに起こすのが大変。1分毎にコケるとかなるともう心折れるくらいしんどくなるので、冬はカブとかスクーター等の低重心、起こしやすいバイクで、おばちゃんみたいに足出してバイクを倒れないように運転するのがオススメ(笑)。ギアチェンジとか無理なので(無理ではないけど、いちいちやってられない)、そういう意味でもスクーターとかカブなどクラッチ操作がないバイクがいいです。

雪道はとにかく「体力を温存出来る運転方法」これに尽きます。バランス取ったり、コケたバイク起こしたりで、とにかく汗かきます。なのでコケずに済むスピードで、すぐ足出せるスクーターが意外と便利。それをもってしても、フェンダーやフォークとタイヤの間に雪が挟まるのでタイヤが回らなくなって、もうどうしようも無くなるんですよね。

イメージではこんな感じ。こんなバイクでは雪道走りませんが、この図のようにとにかく雪が挟まってタイヤが回らなくなってしまいます。

あとブレーキが固まって効かないとか(雪が挟まったり、ワイヤーが凍ったり)、アクセルワイヤーが凍ってアクセル戻らなくなったりとか、まあとにかく雪の中をバイク乗るもんじゃ無いですね(笑) 「スノータイヤに変えて」とか装備でなんとかなるというものではないです。

スノータイヤが効果を発揮するのは3cmくらいまでの雪でしょうね。都内だとそういうケースが結構あると思うので、郵便局員さんのバイクとかだったら「ちゃんと対策してます」アピールも含めてやるのが合ってると思います。それ以上の雪が積もったらバイクは諦めて、歩くか、そもそも出歩かないのがオススメ。私も学生のときに一時期バイクで学校通ってましたが、雪が降ると一度チャレンジはするんですが、「あーもうだめ」と諦めて帰ってきたことも多いです(笑) 無事学校にたどり着けたときのみょーな達成感、たとえ遅刻してでもたどり着けたときの「やった」感はひとしお。諦めて帰るのもそれはそれでしんどいので、諦めるなら早めに諦めないといけなかったり(笑)

余談ですが、スノータイヤってタイヤのショルダーが角張ってることが多くて、このまま乾いたアスファルトを走ると、コーナーリングがめちゃシビアになります(笑) ある程度倒すと途中からいきなり「ペタっ」と倒れていったり、ぐにゃぐにゃ感が出るのでご注意下さい(笑)。

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