RaceChrono動画と車載動画をPCで編集

ここ最近よく使ってるRaceChrono、Android向けは無料版と有料版とあるのですが(iPhone向けは有料版のみ)、有料版だとAndroid単体でラップ計って、動画も撮影して、それらを重ねて描き出す機能が使えるようになります。私もそうですが、自分の走行動画を映像化したいって方多いと思いますが、それがRaceChoronoだと単体で出来て、かつラップ情報も映像に入れてくれるという優れもの。

単体のラップタイマーを使ってると、映像にラップ情報を入れ込むのは基本的に出来なくて、ラップタイマーがNMEA(GPSのデータ)を出力してくれる場合はなんとかなります。が、「なんとかなる」という程度。もう10年近く前だと思うのですが、DashWareというソフトを使ってラップ情報(NMEAデータ)を映像に変換してたことがありました。DashWareは今でもダウンロード可能なのですが、もうここ5年以上アップデートがされて無くて、かつ結構使いにくい。そもそもDashWareに入れるためのNMEAデータを別に用意しないといけないこともあって、なかなか積極的に使う気になれませんでした。

アクションカム自体にGPSを内蔵するものも出てきて、例えばソニーFDR-X3000だと映像とGPS情報を同期して記録してくれて、同じくソニーから出てるソフト(Action Cam Movie Creator)を使うといい感じに映像にしてくれて、ラインのトレースとか速度グラフは出るようになります。これで良いじゃん!と思ったのですが、、、絵と音が結構ズレてるんですよね。あとしょうがないんですがラップ情報は出ないし。実際の映像はこんな感じ

うーん、、、と思ってFDR-X3000のGPS情報をDashWareに投入して、DashWareで書き出すとピッタリ合わせることが出来ます。合成された映像はこちら。ですがぶっちゃけ手間かかりすぎ。めんどくさいです。

なんかいいアプリはないかなーと思っていたところにRaceChronoを使ってみて、このへんの様々な課題を一気に解決できそうだなーと。 アプリでラップを記録すると同時に動画も録画してくれて、そしてそれらを1つの動画にしてくれる。素晴らしい!

ただ、すでにお気づきかもしれませんが、車だと設置の自由度が高いのでいいんですが、バイクだとスマホカメラをいい感じに前方に向けて設置って現実的にはかなり厳しいです。ていうか無理。そのためRaceChronoでは別カメラでとった動画をスマホにコピーすることでその動画とシンクしてくれるという機能があり、その取り込んだ動画とラップ情報を重ねて出力することができます。でもこれって要するにスマホでレンダリングするってことだよね?? 時間かかるよな~ 細かい編集も出来ないし。

逆に、スマホ側でラップ情報だけが入った動画を作ってくれさえすれば、あとはPCのいつもの動画編集ソフトで処理出来るなーと思って、ちょっと乱暴ですがやってるやり方がこちら。無料の動画編集ツールでどこまで出来るかは存じませんが、数千円の動画編集ソフト(VegasとかFilmoraとか)でも出来ますし、もちろんAdobe Premiereもこの方法が使えます。

動画ソフトは大抵重ね合わせる際の「合成モード」というのが選べ、背景が黒の場合に黒を無視して重ね合わせることが可能。これを使います。

  1. スマホカメラのカメラを黒ビニテとか黒ガムテで塞ぎます(折角のカメラを塞ぐなんて・・・でも出来るだけがっちり塞いだほうが綺麗に編集出来ます)
  2. この状態でRaceChronoでラップ計測+動画撮影します(何も映ってない黒動画が撮れます)
  3. 走行が終わったらRaceChronoの「セッションのエクスポート」でオーバーレイ・ビデオを作成します。標準だとローカルストレージのmedia\Android\data\com.racechrono.app\files\exports\に作成されます。

    こんな感じで真っ黒い動画にラップ情報だけ書き込まれた動画が生成されます。
  4. 作成された動画をPCにコピーします。またGoPro等で撮った車載動画も合わせてコピーします
  5. Vegasで説明しますが、走行動画の上にRaceChronoで作成された動画を配置し、RaceChrono側動画の「合成モード」を「スクリーン」にします
  6. (必要に応じて)RaceChrono側動画のコントラストを少し上げます(黒をより黒く、白をより白く)。これをやることで動画背景が完全な黒に近づき、ラップ情報の抜けが良くなります
  7. あとはレンダリング!!

この方法で作った動画がコチラです。ラップ情報の重ね合わせも違和感なく、PCでの作業なのでレンダリングもスマホでやるよりはだいぶ早く済みます。そしてスマホの真っ黒動画には音声も録れてるんですが、アクションカムのマイクより高性能で、かつ風切り音も全くないので(私はスマホをシート下に置いています)、超クリアな走行エキゾーストノートをミックスすることも! たかが音だけどされど音。これだけでもなかなかいいかも。


参考までにFilmoraの場合はこういう感じ。

Adobe Premiereだとこんな感じです。

あの、RaceChronoの回し者でもなんでもないですので(笑) でも実はデータを動画にするって意外と面倒で(Adobe PremiereでもAfter Effectsでも出来なくて。ま、やれば出来ますがめちゃくちゃめんどくさい)、これを2000円程度のアプリで生成できて、しかもラップ単位でタイム集計までしてくれるんだったら十分だなーと思って最近よく使ってます。

 

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