もて耐レベル高いな-

先週末、もて耐のお手伝いに行ってきました。

もて耐は、もともとは1000ccや600ccでの耐久レースとして、1998年にスタートした7時間耐久レースです。第1回目からのリザルトももてぎのサイトで確認することができますが、当時はライダーも大御所目白押し、辻本聡さん、宮城光さんなどの元ワークスライダーから、梨本さん、新垣さん、丸山さんという今もご活躍のレーサー、またチームイワキからは岩城滉一さんご本人もレーサーとして参戦していたものになりますが、1000/600ccの耐久レースって出来る人が限られるのもあって(お金、チーム、ライダーなどいろいろな面で)、途中から「オープン」と銘打って250ccクラスも設け、近年は250ccのみの開催となっています。

1000/600cc時代から比べると、その運用費は格段に下がりましたが、当然といえば当然ですが、DE耐のお気軽さとは比べ物にならず、トップクラスになるとバイクの改造費やメンテナンス費で数百万円以上かかる場合もあるようです。トップクラスなど狙わずに、楽しくやろうぜ!! というチーム向けの設定もあり、その場合は3時間耐久クラスに出場することもできます。「出場することもできる」と書きましたが、正確には予選タイムで足切りがあり、7時間の本戦通過できなかったチームで3時間耐久をやるというもの。

私は参加はしていませんが、時々お手伝いに行ったりしているので、毎年リザルトを見て傾向は把握していますが、まあ毎年レベルがどんどん上がっていきます。今年はトップチームはなんと2’11という驚異的なタイムを叩き出しました。

もて耐で2’11がどれくらいすごいかっていうと、予選2着が2’14なので、2着に3秒以上差をつけているというもの(2着のバイクもこれはこれでとても速いんです)。また全日本ロードレースJP250クラストップが2’12でコースレコードなので、それよりも速い。私なんてストトリで走っても2’18とかなので、もう全然足元にも及ばないです。

この最速チーム(NMC × ATJ Racing)は決勝ではペナルティピットストップがあったようで2着となりましたが、それでも7時間走って1位との差が2.465秒。あともう1周走ってたら1着になっていたでしょうね。ほんとにすごいと思います。ATJ Racingは本田技術研究所の業務を請け負っている会社なのでホンダとの距離は近いですが、それにしてもこんなに差が出るものかとただただ驚きです。

こうなるとヤマハはどうするんだろうということ。YZF-R25も今年マイナーチェンジされました。フロントは倒立サスになってマスクも端麗になりましたが、いかんせんエンジンは前と同じ、吊るし状態でCBR250RRとの差がありすぎます。それも決勝結果に如実に表れていて、決勝上位10チーム中8台がCBR250RR、NINJAが1台、R25が1台。CBR250RRがラップタイムを5秒くらい上げてしまっている状態です。リザルトはこちら

最高速もCBR250RRだと180キロ前後まで出てます。R25だと170キロ行くか行かないか。同じホンダでもCBR250Rだと150キロ前後なので、30キロくらい差があります。これだけ差があると抜かれた方は結構おっかないはず。

RaceNow!というアプリのキャプチャより。
↓2’11を出したCBR250RRの場合。最高速は180キロオーバー。 

↓同じCBR250RRでも他チームだと170キロ台。

↓YZF-R25だと170キロ行くか行かないか。

↓Ninja(2気筒のもの)もR25とほぼ同じ。

↓CBR250Rだとさらに下がって150キロ前後です。RRとは30キロくらい差があって、ちょっと厳しいなあと。私ならおっかなくって後ろを気にしながら走ってしまいそう。

来年はさらにレベルが上がっていくのかなあ(トップと後続の差が広がるのかなあ)と思うと、すごいと思う反面、ちょっぴり複雑ですね。予選結果で7時間と3時間決勝を分けるというより、心意気というんですかね、チームの目標でどちらに出るかを選べた方がよいのかもとも思いました。私はそこまでレースに真剣になれないので(お金も時間も、あとリスクも)、お祭りモードの人でも楽しめるようなレースがあるといいなと常々思っています。

(いちおお断りで書きますが、これはなにも適当にレースをしたいとか、整備も適当でということを言っているわけではなくて、人それぞれかけられるお金とか時間に差があるので、それに応じたクラスがあるといいという意味合いですので)

お手伝いしたチームは、転倒あり、ガス欠ありとどたばたでしたが、大きなロスもなく無事7時間完走することができて何よりでした。酷暑にもならず、雨も降らず、夏の締めくくりレースでした。夏も終わったなあ。

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