FDR-X3000レビュー
子供の成長記録用にと、ちまたで「手ぶれ補正が格段に優秀」と評判のFDR-X3000を購入しました。子供はとにかく動き回るので、デジカメやスマホを片手に一緒に走り回って撮ってるのですが、どうしてもぶれるし、カメラを落とすリスクもあり、だったら動きながら撮る前提のアクションカムを買おう!というのが表向きの趣旨。
で、ついでにバイク撮影時のぶれも格段に解消するならこれもアリだなと思っているのがもう一つの側面。
というわけで前回使ってみたのですが、結論から言うとちょっとバイク(特にサーキット走行撮影)には向いていないかも。向いていないというのは言い過ぎですが、最大の売りであった「光学手ぶれ補正」の性能を出し切れていないという感想です。
私もあまり詳しくないのであくまで自分の理解ですが、光学手ぶれ補正の場合、レンズをシフトしながらぶれを補正になります。言い換えると遠景のぶれを吸収するため撮影箇所を変えているような動きをし、その結果近景の映り込む場所が変わってきます。
言葉だけだとよく分かりませんね。何を言っているのかというと、バイクに固定して撮影しているのですが、タイミングによって撮影箇所を少しずつ変えているイメージとなるため、遠景は違和感なくても近景(例えばラップタイマー)が映ったり映らなかったりします。サーキット走行だと手元のイメージもたえず同じ場所に映っていてほしいので、ちょっとこれはイマイチかも。
下記2枚は同じ周回の抜き出しです。トリミングもなにもしていないのですが、補正が利いてラップタイマーの位置やメーター類の位置がこんなに変わります。
また急激なGがかかるサーキット走行ですが、ここにも手ぶれ補正が効いて、ゆらーっと補正がかかる場合があります。分かりやすいのは加速時。加速してギアを上げる度にゆらゆら揺れます。また最終コーナー進入でも進入後にバイクのメーターとかカウル部がゆらーっと揺れているのが分かると思います。これが気持ち悪い。
やっぱ手ぶれに対する補正なので、バイクのような微細な揺れ、またサーキット走行のように大きなGがかかるものには最適化されておらず、結果として価値を十分引き出せてないなと。なのでもったいないのですが、次撮影する場合には手ぶれ補正を敢えてスタンダードにしてやってみたいと思います(先日は最大の補正がかかるアクティブモードで、これがちまたで大好評)。
一方音声ですが、これも標準のままだと全然ダメ。というのも前面にマイクがあるのでもろに風を受けてしまい、ほぼ「ごーーーー」という音しか撮れていません。いちおう風切り音防止のためのヘアゴムは当てていましたが全く意味なし。ただしこのカメラには「外部マイク入力」が付いていて、これを使えば格段にクリアな音が撮れると思います。これってアクションカムではなかなかなくていいですね〜(GoProも外部マイク入力できるが、専用のアダプターが必要) 次回やってみたいと思います。
逆に面白い点としては、ソニーが出しているAction Cam Movie Creatorというソフト。このカメラ向けの映像編集ソフトですが、面白い機能としてGPS情報を映像に入れ込む機能があります。お? これはもしや使えるかも? と思うかもしれませんが、サーキットロガーほどの高性能なものではないのであくまで雰囲気を楽しむ感じかもしれませんが、これはこれで面白いかも。時々ポイントや速度を外しますが雰囲気は十分楽しめます。
あと意外と重要なポイントで、給電しながら撮影をすることが出来ます。バッテリー切れを心配する必要なく撮影続けられるのは大きなポイント。
というわけで、「性能悪くて使えない」というものではなくて、「良いんだけど活用できない機能」というのが正直なところ。同じシリーズではHDR-AS300(空間手ぶれ補正)とAS50(電子手ぶれ補正)というのがあり、AS50でも十分綺麗な絵は撮れると思います。ただしAS50はマイク入力がないので、結局AS300(フルHD)かX3000(4K30p)のどちらかになるんですが、AS300でも40,000円近くするのでうーん微妙ってかんじですね。より安く買いたいなら、敢えて型落ちのHDR-AS100Vというのもあり、これなら25,000円くらい。
1月18日追加
レビューその2を追加しました。