映像編集するPCに必要なスペック

筑波ともサーキットとも全く関係ないトピックですが、毎回苦労する上、この手の情報ってあまりネット上に無いので、なにか役に立てばと思い残しておきます。

テリーは趣味と仕事でちょっと映像編集をやっています。このブログに映像を載せているのも「趣味と仕事の延長線」でやっています。映像編集をやったことある方なら分かると思いますが、一般的に映像編集は重いです。PCが速くなっても、新しい規格（今だと4Kとか）が出てきて、結局いつの時代も重いまま。ネット上に存在するいろんな情報をもとに少しでも速く映像編集したいと試行錯誤するのですが、なかなかずばりの回答が存在せず、なので今回は自分の試行錯誤結果を載せたいと思います。

映像編集を軽くしたいという場合、軽くするポイントは「編集中のプレビュー」および「レンダリング書き出し」です。で、今回行ったことは「ビデオカードの変更」。これがプレビューとレンダリングにどんな影響があるのかを調べてみました。変更前がGeForce GTX570で、変更後がRadeon R9 380。編集ソフトはSony Vegas 13。

で、詳細は最後に載せますが、結論から言うと

• 編集中のプレビューはR9 380のほうが速い。ただしエフェクト使用時のみ。エフェクト未使用だとどちらのビデオカードでも変わりなし。
• レンダリング書き出しはどちらのカードでも全く同等

という結果。嬉しいような、微妙なような結果。

またこちらのサイトにGPUアクセラレーションについて詳しく記述があり、「編集中のプレビューが速くなるとレンダリングも速くなる」とあり、今回の結果からR9 380はプレビューが速くなったのでレンダリング時間も短くなるかと思い、いろいろ設定変更してみたんですが、テリーの環境では全くその兆候は見られず。

編集ソフトにもよりますが、やっぱ映像編集に広く効くのはGPUではなくCPUなんですよね。今回はVegasという編集ソフトですが、これがPremiereでもAfter Effectsでも傾向は同様で、VegasはOpenCLが良くて、PremiereはCUDAがいいという大前提はあるものの、一方でGPUが効くのは一部のエフェクトのみということが多いため、そのエフェクトをよく利用する方にはとても有効でしょうが、それほど使わない方（特にカット編集程度）にはGPUはほとんど影響しないですね。カット編集の場合は、GPUに頼るのでは無く、インテル系のCPUにあるクイック・シンク・ビデオ（CPUに内蔵されているハードウェアエンコーダ）を利用するほうが圧倒的に速いです（ただしエンコーダーが変わるので、出来上がった動画の画質はちょっと変わる模様。良いという人もいれば悪いという人もいる。エンコードしている映像にもよると思います）。

今後試してみたいのが、CPUの周波数が効くのか、コア数スレッド数が効くのか。現在はi5 2550K（4コア4スレッド）というものを使ってますが、コア数スレッド数を上げる方が効くのか、クロック数を上げる方が効くのか？ これは追って検証したいと思います。（そんなに簡単には買えないので数ヶ月後になると思いますが）

PCスペック

プレビュー時のフレームレート（1080p 59.94fpsのAVCHD動画）

プレビュー時のフレームレート（4K 29.97fpsのXAVC S動画）

レンダリング時間（1080p 59.94fpsのAVCHD動画を720p mp4へ）

レンダリング時間（4K 29.97fpsのXAVC-S動画を2140p mp4へ）

※ソニーエンコーダーは４Ｋ書き出し未対応のため計測なし