令和時代のアクションカム選び
2021年年明け早々、ライダーがヘルメット横に付けてる定番カメラ、ソニーFDR-X3000やHDR-AS300が、部品調達の関係で生産完了となったというニュースが。
これは発売からもう5年近く経つんですが「空間光学手ブレ補正」というのが超秀逸で、未だにアクションカム人気上位に位置づけていたモデル。4Kが撮れるX3000と、FHDまでのAS300という位置づけ。その下位にHDR-AS50というモデルもありますが、これは「空間光学手ブレ補正」ではなく違う手ぶれ補正で、こちらも人気機種。HDR-AS50だけ色が黒いので、バイク直マウントにはマッチしそう。
私は2018年にX3000を購入しましたが、当時GoProの最新機種(確かGoPro6だったかな)と比較し、結局X3000にしました。GoProは4K60pが撮れるのがよかったんですが、GoProの手ぶれ補正のかかり方がどうも好きになれず。言い表しにくいんですが、かくっかくっとかかるというか。スムーズさという面でソニーが数歩先かなーと思って。ただしX3000は4K30pまでしか撮れなくて相当迷いましたが、結局X3000をチョイス。
X3000をバイクにマウントして撮影すると、実はこの手ぶれ補正がむしろバイクオンボード目的としては逆にやっかいで、、、バイクにオンボードでサーキット走行する場合は結局手ぶれ補正オフで撮影するほうがいい感じで撮れると判明。手ぶれ補正オンにするとコーナーから立ち上がり~とかでゆらーっとゆれちゃって、酔いを誘う絵となってしまうんです。しかし街歩き系ではその手ぶれ補正が強力で、私も時々手持ちで撮影しますが、今でも「すげーなめらか」と思います。
ちなみにGoProの手ぶれ補正はGoPro HERO8から搭載されたHyperSmooth 2.0というのでかなりスムーズになりました。さらに現時点での最新版GoPro HERO9でHyperSmooth 3.0と進化し、これだったら十分ソニーと同レベル、または上回るレベルですね。やっぱ新しいカメラはいいなあ(笑)
話を戻して、そのX3000/AS300が生産完了になってしまったというニュースは正直残念でしたが、発売当初から比べて様々なカメラが投入されてきたので(特に中華系)、ソニーとしても新機種出してまでというのは考えてないのかなーと。
ソニーストアではすでに入手不可となって、各種ECサイトでもどんどん取り扱いは無くなってきています。ま、ぶっちゃけ私も「空間光学手ブレ補正」をオフで撮ってるくらいなので、HDR-AS50でも十分だと思います。ヘルメットマウントだとどうなんでしょうね。GoProだとヘルメットマウントしづらい形状だから、むしろHDR-AS50の形(長方形)のほうが取り扱いしやすいと思います。安いし(2021年4月時点で24,000円程度)。
ところで、私が最初にオンボードカメラに取り組み始めたのは2008年頃。普通のHDVビデオカメラを無理矢理マウントして撮ってみたんですが、まあ全然ダメで(笑) 2008年頃は撮影素子がCCDからCMOSへ変わったころでして、CMOS化で暗闇や白飛びに圧倒的に強くなったんですが(特に裏面照射CMOS)、代わりにCCDの時にはなかった「コンニャク」とか「ローリングシャッター」と呼ばれる現象が出てきました。動きの速い物体で形が変形する現象で、バイクに載せて撮ると絵がぐにゃぐにゃになるわけです。手ぶれもものすごいし。
その後各種改良が重ねられて、今ではコンニャクはもう気にならないですし、そのほか必要な機能はもうどのアクションカムにも入り込んでいて、あとは価格崩壊へ進んでいく市場となってしまいました。
ちなみにパナソニックからカメラ部が筒状のアクションカム(HX-A100)がでて、カメラ部が小さいからバイクマウントしやすかったので2015年ごろに購入したんですが、これも生産完了。残念。
今だと中華系のアクションカム(GoProの模倣のようなもの)が相当安く買えますし、とりあえず十分機能するのであれでいいかなとも思います。ただ、形が未だにGoProなんですよね。要するにでかい。バイクに載せるにはとにかく小さいほうがいいんですが。
で、最近見かけたのがあって、Insta360 GO 2というもの。
これ、何がいいかって、細長くて、立てたときに高さが稼げるんですよ。それでいて小さい。つまりバイクのリヤマウントにちょうどいいなーと思って。もちろんフロントもいけますが、リアってやったことある方なら分かると思いますが、結構高く、そしてだいぶ後ろにマウントしないと、「撮れた動画の大部分が自分のケツ」みたいな感じになってしまうんですよね。なのでMotoGPマシンを見ても結構高くマウントしているのが分かると思います。単純にGoProを吸盤マウントみたいなのでマウントすると、だいたいこの半分くらいの高さにレンズが来るようなイメージ。
Insta360 GO 2だとカメラ自体が立ってるのと、立てて使う用のマウントオプションもいくつか用意があるようなので、結構手軽にリヤカメラ出来るかも~
唯一ひっかかるのは50fps/30fpsはあるけど60fpsがないんですよね~ うーん惜しい。50fpsってヨーロッパと中国で一般的な仕様で(日本やアメリカは60fps)、そしてInsta360の会社は「影石创新科技股份有限公司」つまり中国の会社なので60fpsがないんです。最近は見るデバイスがスマホとかPCの画面なのでそれほど気にならないといえばそうなんですが、テレビで見ようと思う方には環境によってはちょっと違和感ある絵になるかも(気にならないかもしれませんが)。
気になるお値段は36,000円くらい。気軽に買える値段じゃないですが、次オンボードカメラ買わないとというときに検討したいと思います。
ちなみにアマゾン等で販売されてる超小型カメラ(指先に乗るみたいなやつ)だとマウントの面ではとてもいいんですが、おそらく撮れる絵がさすがにきつい(画質悪かったり、こんにゃく動画だったり)ので、それは避けた方がいいと思います(あとなんかきっとこれって良からぬ目的で作られてるんじゃないかとつい思ってしまうので、買うのに気が引けるというのもある)。
サーキットによってはカメラはバイク直マウントのみOK、かつワイヤリングもというところが多いのでご注意下さい(ヘルメットマウントは不可という意味)。