コンデンサーマイクの次はコンプレッサーを

コロナ禍が始まってからおよそ1年が経ちました。私の働き方も大きく変わって、基本的には在宅勤務、オフィスに行くのは数ヶ月に1回、お客様とのやりとりも基本オンラインになりました。そのときに重要になるのが「音」。オンラインだと肌で感じる情報が少ない分、映像や音のクオリティを上げて伝えたい!

「音」は、やっぱ聞きやすさ、聞きづらさにダイレクトに響いてくるかなと思ってます。一般的に「外付けマイクいいよ~しかもコンデンサーマイクがなかでもいいよ~」と言われていて、SNS上では「コンデンサーマイク導入しました!」というのを見るケースが増えました。

「オンラインミーティングでオススメのコンデンサーマイクってどれ??」というのはいろんなブログで紹介されてるのでそちらにお任せするとして(コンデンサーでなくてダイナミックマイクでも十分いいと思いますよ!)、んで、個人的にはそこまでやるんだったら、もう一つぜひやってほしいものがあって、それが「コンプレッサー」です。これを導入することで一気にプロっぽくなるんで、ぜひ検討してみてください。

コンプレッサーというのは「音の大小」を揃える機能です。音の大小だったらボリュームで調整すればいいじゃん!と思うかもしれませんが、そうなんです、ボリュームの大小でやればいいんですが、人の声ってしょっちゅう大きくなったり小さくなったりするので、いちいちボリュームで調整なんてしてられないということです。

コンプレッサーは、マイクからの大きい音を圧縮して(ボリュームを小さくしてくれて)、小さい音はそのままの大きさで出します。結果、小さい音と大きい音の差を無くします。で、ミキサーやPC側で全体のボリュームを上げます。すると、小さい音はより大きく聞こえ、大きい音は圧縮されてるので音割れもしないとなります。

テレビ、ラジオ、世の中の歌モノ、楽器、おそらくあらゆる作品はコンプレッサーが使われています。なので聞きやすくなってるんですが、逆にたいていのオンラインミーティング、ウェビナー、そしてYouTube等のSNSではこれを導入していないことがほとんどだと思っていて、つまり小さい音が聞こえにくくて、でも大きい音はうるさかったり音割れしたりしてて、なかなか聞きづらいです。TikTokのような短尺だったら気になりませんが、セミナーのような30分、60分とかなってくるとさすがにつらい。

YouTuberでも大抵の方はコンプレッサー使ってないんですよね。超有名なYouTuberは使ってると思うんですが、まだまだ使ってない方が多いです。「ぎゃははは~」とかいう叫び笑いが音割れ割れだったりしてるのはコンプしてない表れ。それでもYouTubeなどの収録放送の場合は収録後に補正出来るのですが(動画編集ソフトにはたいていソフトウェア方式のコンプレッサーが付いてるので)、オンライン会議とかだとリアルタイムに補正してくれるハードウェアものが必要。仕事用とでは「ぎゃはは~」とは言わないですが、プレゼンで抑揚付けたいとか、感嘆を表現したいときはどうしても声の大きさ変わるので、これの粒を揃えると一気にプロっぽくなります。

コンプレッサーっていろいろあるんですが、オンライン会議やYouTube実況系だとマイク入力+コンプレッサーが一体化したマイクプリアンプというのを買うのが手っ取り早いです。例えばdbx 286s。15,800円で一通りの機能揃ってます。

これにマイクをつなげて、ゲイン(マイクのボリューム)、コンプレッサーの適用量、コンデンサーマイク用の電源(48v)、あとディエッサーとかエンハンサーとかいろいろ付いてます。ラックマウントが前提となってるので横幅48cmくらいあるので、もっと小さいのというのであればART Tube MP/Cというのも良いかもしれません。

お金もスペースもあるぜ~という方はDRAWMER ( ドローマー ) / 1960を是非。オレも欲しい~!

ちなみに私はdbx 1086という昔買ったのを使ってます。

使い方ですが、THRESHOLDというツマミを調整して「大きい音をどれくらい小さくするか?」と調整します。なんか変な書き方ですが。GAIN REDUCTIONを見ながらちょっと声大きいかなーというところで-3dB, だいぶ大きい声で-10dBとか-15dBくらいになるようにTHRESHOLDとかDRIVEとかいうツマミを調整します。入力に「ハイパス」とか「ローカット」とかある場合は、とりあえずそれもオンにしておいて下さい(特にヘッドセット型のマイクを使ってる場合)。

あとは「ディエッサー」というのが付いている機種では(例:dbx 286s)、これも使いましょう。これは本来は耳に付きやすい「さしすせそ」音を軽減するためのものなんですが、Web会議では「服のこすれ音」を軽減するのにかなり役に立ちます。特に化繊のカシャカシャ音は結構耳障りですが、うまい具合に「さしすせそ」音の帯域と合ってて、良い感じに軽減してくれます。私の場合はかなり高音側(10kHzとか)にセットして利用中。

USBインタフェースにもこういう機能付いてればいいんですが、ほとんどないんですよね~ ヤマハのAG03とかAC06というミキサー兼USBインタフェースまたは楽器界のユニクロ、ベリンガーのXENYX Q502USBにコンプレッサーが付いてますが、他ほとんど見たこと無いです。

いわゆるDTM向けミキサーだと、たいていがDTMソフト(作曲ソフト)側にコンプレッサーが付いてるので、「歌を録音します」という向きにはいいんですが、ウェビナーで使いたいとかZoomで使いたい場合には使えなかったり、使えるけど設定がややこしかったりします。ハード側でシンプルなコンプレッサーが付いたUSBインタフェースがもっと出てくれるといいんですけど、付ければ付けたで値段上がるからそう簡単にもいかないのかもしれません。

でも音って結構重要で、ずーっとクオリティイマイチの音聞いてるとだんだん疲れてきます。以前ならそれまで気にならなかったと思うんですが、これだけPC越しに声を聞いてばっかりいると、やっぱどうしても気になったり、聞き疲れすることになります。1万円ちょっとでプロっぽくなると思えば安い投資かなー。やっかいなのは、コンプの効果は「自分の声を聞いてくれている人向け」であって「自分向け」ではないので、そこが投資しづらい点かも。

「映像」はもちろんいいに越したことは無いんですが、映像って難しくて、カメラのクオリティを上げると自分の肌とかひげとかもよりクリアになるし、相手の顔が自分のPCに全画面で表示されるとちょっとびっくりします。私はプレゼン等を見るときには全画面にしますが、プレゼンが終わって発表者が画面共有を切ると、プレゼンが消えてそこに発表者の顔がどかっと全画面表示されるので、ちょっと焦ります。