「MFJ公認ヘルメット」という存在

先日のMotoフェスティバルは私自身も超久々なレースでしたが、そこでの車検の話。

コロナ禍のあおりを受けて、車検時の装備品チェックが大幅に簡略化されました。チェックするのはヘルメットとツナギのみ。他のグローブ、プロテクター、ブーツはある意味「ちゃんとしてるの自分で責任もって管理してね」という扱い。

しかもツナギのチェックも、これまでは車検員の方が手に取ってほつれなどないことを確認してましたが、代わりにライダーやピットクルー側が手に取って裏表にしたり、細部を車検員に見せたりしてて、ほんと「以前と変わったなー」などと思って対応してました。

しかししっかり確認するとこは確認して(当然ですが)、ヘルメットのMFJ公認マーク、これはしっかり見てました。

現在売られてるヘルメットは、その性能を表すためにいろんな規格にクリアしてます。代表的なのは「PSC」「SG」「JIS」「SNELL」というもの。アライ、ショウエイ、OGK Kabuto等の有名どころはこれらの基準をクリアしてて、「安全性能」をアピールしてます。

ところがMFJのライセンスが必要なレースの場合、これとは別に「MFJ公認」である必要があります。んで、公認されてるヘルメットはアライは多いですがショウエイは意外と少ないです。詳細リストはこちら

MFJ公認を取るには、JIS規格よりさらに厳しいテストにクリアする必要があります。詳しくはMFJ競技用ヘルメット公認に関する規則にありますが、ストライカと呼ばれる突起物を落とす試験で、JIS規格では200cmの高さからの試験ですが、MFJ公認ではこれが300cmとなり、より耐障害性があるとの証明となります。

例えばショウエイの最高峰X-FourteenはMFJ公認ですが、Z-8は公認になっていません。なのでZ-8ではMFJの競技ライセンスが必要なレースに出場することが出来ません。

メーカーにもよるんでしょうが、SHOEIは「レース出る人はこのモデルを買ってね」とモデルを限定してます。アライはそうでもなくて割と幅広く公認取ってるみたい。ちなみに上の規則を読むと、MFJ公認マークは1枚55円とか33円とかするそうで、まーこのへんはビジネスだからまーそうだよなーと。

話を戻して、コロナ禍で車検時の装備品チェックはだいぶ簡略化されてますが、頭を守るヘルメットの基準チェック、ここは変わらず厳密に行ってます。

で、、、、ほんとに厳密に行ってまして、先日行われたMotoフェスティバルの併設レース、G310トロフィーでMFJ公認ヘルメットの件で失格となったライダーがいました。どうやら車検時は他の人のMFJ公認ヘルメットでパスしたものの、レース本番で自分のヘルメット(MFJ非公認)で走ったようで、それをオフィシャルは見逃さず(それもすごいんですが)、レース後失格となったという記載がリザルトにあります。そんなとこまでちゃんと見てんのかよ!と驚くやら感心するやら。

しかし前述の通り、レースでの衝撃の強さを考慮すると、より高い基準をクリアしているMFJ公認ヘルメットを使用することは、ひいては自分自身の安全にもつながるので、ここはレギュレーションどおり従うべきでしょう。むしろレースに参戦しなくてもMFJ公認ヘルメットにしておいたほうがいいかもですね。もちろんMFJ公認だとより安全!ダメージ少ないです!ということを保証するわけではありませんが、できる安全対策はしておいたほうがいいかと。

私のヘルメットには旧公認マークが貼ってあるので、長くても2026年までしか使用できませんが、ヘルメットの使用期限を考えるとそれよりもっと前に買い換えるべきですね。公認マークも5年ごとに見直しがあるようなので、使用期限も考慮して最長でも5年ごとにヘルメットも買い換えるのが分かりやすいかも。

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