市販バイクをレーサーにするといくらかかるか?

今からもう20年近く前、ホンダから「APE」というバイクが出るとかいうのに反応してしまい、APE 100を購入しました。都内のとあるショップで買ったんですが、ちょっと遅いなーとか、ギア比がハイすぎてすぐ吹けきってしまうとか、いろいろ課題はあったバイクですが、そういう課題に気づかせてくれたバイクで今でも思い出深いです(それまでそんなこと考えもしなかった)。

んで、ショップに「もうちょっと速くしたいんですけど」と聞いてみて言われたのが、マフラー交換とボアアップ。で、ショップのオススメのまま、マフラーはTSR、ボアアップキットは確か武川だと思いますが115ccというのがあってこれにしました。両方で確か20万円ちょっとかかったような(工賃込み)。APE100が30万円ちょっと。それに20万円なので、結局50万円オーバー。

50万円出すんなら250ccとか買えるじゃん!!とか複雑な思いだったのも今でもよく覚えています。

で、さらにそのショップは当時もて耐DE耐にも参加していたこともあり、興味本位で「これ(APE100の115ccボアアップ)でサーキット走行するとしたら走れますかね??」 と聞いてみたところ「サーキット走るだけならOKだけど、レース出るならあと同じくらい(つまり総額100万円)金かけないと」と。

「金かかりますね」じゃなくて「金かけないと」と言っていたのをみょーに覚えてます。

え? 100万円もかかるの??レース出るのって?? 無理無理~と当時思っていたわけです。

その後、バイクスクール仲間の共同出資という形でAPE100を購入し、いろいろいじくってDE耐に初挑戦したのが今から10年前。ちゃんとは計算してないですが、100万円まではいかずとも、おそらく60~70万円くらいはかかってるかも。車両+ボアアップ、マフラー、キャブ、タイヤ、最初はこれくらい。

↓初参戦時のDE耐より。

その後さらに数年かけて前後サス、シフトギア、ホイール、ブレーキ等々も交換し、そして走ってればいろんなトラブルがあって特に多かったのが(そして痛かったのが)エンジンブロー。エンジンブローしてしまうとピストン、シリンダー、ヘッドもろもろ交換となってしまい、これだけで20万円くらいかかってしまいます。

というわけで、なんとなくですが言いたかったのは、APEのような車両30数万円の車両の場合、レース初挑戦だったらもう1台くらい車両買う値段かかります(70万円)、本格的に参戦するともう2台くらいかかります(100万円~)ということ。とても一人でまかなえる額ではなくって、そういう面からもDE耐のような耐久レースって負担軽いかも。今だとMotoフェスティバルっていう名前になりましたね。

一方、同じDE耐クラスでもGROMで出る場合はもっと抑えられます。あれだとGROM x 2台分くらいの資金でかなり遊べて、かつ上位も狙えます。GROMって改造で出来ることが少ないのと、あれはあれでコンパクトにまとまってる車両なので、今からレース参戦するんだったら間違いなくGROMを選びますね。GROMは今は5速仕様、昔は4速仕様ですが、4速仕様でも意外と走れます(笑)。

さてクラスを上げて250ccの場合はどうか? これもだいたい「車両 x 2台分」でレース初参戦レベル、上位を狙うなら3~4台分ですね。

例えばCBR250RやYZF-R25だと車両は比較的安め。そしてとりあえずマフラー、足回り、チェーンダウンサイズ、タイヤ交換くらいで車両込みで100万円ちょっとでしょうか。さらにもて耐で上位を狙う場合は、もう2台分くらいかけて、ハーネス交換、ECU交換、ハイカム(このへんになるとレギュレーションによってOK/NGあるかも)、オイルクーラー追加、などなどで、車両込み200万円くらいですね。

8耐クラスの場合、これは聞いた話ですが、やっぱ1000万円は超えてくるとのこと。車両が200~300万円くらいだから、4台分だとだいたい1000万円超ですよね。

ということで、上を見たら切りはないですが、だいたいレース参戦には車両もう1台分くらいのコスト、そして本格的にやる場合は車両3~4台分くらい、というのが一つの指標かなーなんて思ってます。

細かいところではレーシングスーツ、ブーツ、ヘルメットも必要で、これがまたなかなか高い。全部揃えると安いの揃えても20万円~くらい? ま、これはレースしなくてもサーキット走行では必要なので、上記レース費用からは除外してます。

ちなみに私のストリートトリプルの筑波TT向け仕様だと、マフラー、サブコン、オイル受け付きアンダーカウル、あとはメンテナンスの一環で前後サスのチューニング(スクーデリアオクムラにて)で、改造費だけで40万円くらい。もう最低限の改造費用に抑えてますというのと、筑波TTは比較的参入障壁が低いのでこの程度で挑めます。CBR600RR等で出てる方だともうちょっとかけてるかも(レース用カウルとか、ハーネス交換とか、サス交換とか)。でも金かかるのって改造費よりも、走行チケット費、タイヤ費、そしてサーキットの往復費だったりするんですけどね。

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